まうによる映画感想

落ち着きがない

【コミカル・タイムリープ・ホラー】HAPPY DEATH DAY ハッピーデスデイ【日本未公開】【ネタばれ無し】

★★★★☆

日本未公開(12月12日時点)の作品をカナダの映画館で視聴。

 

監督 クリストファー・B・ランドン

制作 ジェイソン・ブラム

主演 ジェシカ・ローズ

 

あらすじ

9月18日、女子大生のテレサは、同じ寮に住む男子学生の部屋で目を覚ます。この日は彼女の誕生日であるが色々と浮かない出来事が続く。夜になり、自身の誕生日パーティーの会場に向かうテレサだが、赤ちゃんのお面をつけた何者かにつけられ、刺殺される。

気が付くと朝、ベッドの中である。どうやら9月18日の朝にタイムリープしたことが分かる。自身の殺害を阻止しようとするが、失敗する。

何度もタイムリープを繰り返すうちに、いくら阻止しようとしても違った筋書きで殺害されてしまうことが分かる。タイムリープで得た手掛かりを生かして何とか犯人を突き止めようとするテレサだが……

 

売れるべくして売れた、ティーン向けタイムリープものの傑作!

10月13日の金曜日という絶好のホラー日和に全米公開され、当初の期待を上回る大ヒットを記録した映画である。ティーンの間で口コミで流行ったとか。

 

実際に鑑賞して思ったのは、これはそりゃ売れるわ。ということ。

トレイラーはいかにもなホラー映画然としていたが、実際ホラー・グロ描写は非常に少なく、むしろジョーク、小ネタのコメディの嵐。誇張抜きで、2,3分に一回はちょっとしたジョークかコミカルシーンが挟まれていた印象。ジャンル分けするならばタイムリープ・ドタバタ・サスペンスといったところか。

 

それでいて設定を見事に生かしつくした巧妙なプロットであり、予想を大裏切りするどんでん返しもあり。きちんと理にかなった伏線が巧みに回収される。

 

登場人物のキャラクターも立っており、ちょっとした掛け合いや小ネタ、意外な人物の活躍など見所十分。映画館では歓声や笑い声が絶えなかった。(こちらの風土もあるが)

 

全体として笑い、ハラハラ感を常に提供しつつ最後はきっちり驚くべき展開に収束させる。見終わって一番に出た感想は「楽しかった!」であった。”It” が北米と同様にティーンに受けた日本で、この映画も売れると思う。日本公開はないのであろうか。

 

「B級ホラー」と評されているのもいくらか見たがそうは思わない。ハッピー・デス・デイはれっきとした極上の大衆向けエンターテインメントである。ホラー映画を期待して観ると肩透かしを食らうかもしれないが、タイムリープものとして一見の価値あり。おすすめ。